だいぶ昔、こんなタイトルの歌があった。吉祥寺に本拠を構える「め組」という劇団がある。まだ決して大きいとは言えないが、丁寧な芝居の作り方と役者の魅力でファンを集めているようだ。
その名の通り、小さな下北沢の「劇」小劇場で、12月10日にこの劇団の芝居が幕を開ける。「坂本龍馬」という。幕末維新シリーズ第8弾と銘打っての公演である。今までにも岡田以蔵や新撰組などを取り上げて来たこの劇団がなぜ幕末にこだわるのか知らないが、確かに幕末という時代は、日本の歴史の中で傑出した人々が一気に噴出した時代の一つでもある。その辺りが魅力なのだろうが、座付き作者の合馬百香という女性が、なかなか骨太な芝居を書く。
この劇団の看板役者が藤原習作と新宮乙矢という二人の男性だ。三十代の手だれと二十代の二枚目。このコンビの芝居が面白い。ガッツと迫力がある。何となく「男の劇団」という骨っぽさがあり、かつての新国劇を想わせる。もちろん、演技には荒削りな部分があり、新国劇とはまだ比べ物にはならない。「未完成」ゆえの面白さだろう。これからどういう芝居を見せ、どういう役者が育って行くのか、ちょっと興味のある劇団ではある。