1978年にジョン・トラボルタ主演で公開された映画「サタデーナイトフィーバー」は一躍ブームを巻き起こし、それからのディスコ全盛時代のきっかけの一つになった。当時少年だった私も、その熱狂的な様子は鮮明に記憶している。それから「フィーバー」という言葉が流行り、死語になったものの、パチンコの大当たりなどでは今も使われているようだ。
その「サタデーナイトフィーバー」が、舞台でミュージカル化され、この夏の新宿コマ劇場で大澄賢也の主演で上演される。彼はダンサー出身の俳優であり、この役には適役かとも思われるが、本人の意気込みも相当なものがあるらしい。彼にとって、ジョン・トラボルタは憧れのスターであったとも聞いている。その彼にとって、一世を風靡した役を自分が演じられるというのは、俳優としてはまたとない喜びであると同時に、オリジナルに対する大いなる挑戦でもある。彼のダンスの魅力は、シャープな切れ味にあることは周知の事実だが、それに演技の幅がどこまで加えられるか、というのが大きな課題であろう。高いハードルに汗を流して挑んでいるが、その価値があった、と言われる舞台にしてもらいたいものだ。
映画と舞台という違いはあれ、伝説の名作がどういう形で甦り、それに大澄賢也が魂を吹き込むことができるのか、興味がある。この夏、歌舞伎町は「フィーバー」するのだろうか。